開業手続き

【30年続く、繁盛店を目指して「客単価を上げる」為に】

客単価アップ

飲食店を開業して30年続く繁盛店を目指すには、毎日大勢のお客様に来店していただいて、喜んでいただくことが必要です。もちろん、売上を上げて行かないことには、お店自体を続けていくことができません。

「売上=客数×客単価」です、今日は、客単価について考えてみましょう。

1,商品が売れる理由を考える。

「美味しいだけでは売れません」

開業の相談を受けていると、「料理には自信があるので、絶対売れるから心配ない。毎日シッカリ料理をするだけだ」といったようなお話をよく伺います。
なるほど、確かに、料理の知識もスキルも情熱もある、今現在働いているお店には大勢の常連様が付いている。
「新メニュー」と言えば、「お願いします」と注文が入る状況にある。

さて、これから独立開業して自分の店を持とうとしているあなたのお店に「常連様」は存在するのでしょうか?
もちろん、あなたの料理にほれ込んでついてきてくださるお客様もいらっしゃるでしょう。
でも、まずは新規顧客獲得から始まります。「俺の料理は、美味いから食べてくれ」では、少し苦戦するかもしれません。

あなた自身が、何かを買う場合のことを少し考えてみて欲しいのです。
商品自体の良さを、予め分かった上で手に取って購入を決めているものがありますか?
何か新しいものを購入しようする場合は、色々調べてみたり、聞いてみたりしませんか?
そして、その商品の良さを本当に知るのは、その商品を実際に手に入れて、自分で使ってみて初めて本当の良さを知る。

「お料理」だって、同じです。
あなたが腕によりをかけて「今日のお勧めです」としたところで、「美味しさ」は伝わらないのです。
「美味しい」は、実際に食べてもらって伝わるもので、それを伝える前に「売る」ことは意外と難しいものですね。

どうすれば売れるのか?を考えたときに見えてくるのが、「ネーミング」の重要性です。
メニュー作りの大切さとも言えます。


2,「ネーミング」の重要性
メニュー

初めて入るお店で「メニュー」を見たときに、「これどんな料理?」と感じたことはありませんか?
字面だけでは通じないものもありますし、写真がついていても想像に頼る部分はあります。
やはり、「実際に食べてみないと分からない」。

この壁を超える為に重要なのが「ネーミング」です。

1)「(五感を伝える言葉)+(料理名)」
お客様は、味覚だけではなく、視覚、嗅覚、聴覚、触覚全てで「美味しさ」を判断します。視覚はメニュー写真は、食品サンプル、隣のテーブルのお客様、嗅覚は店内に漂う「美味しそうな」香り、聴覚・触覚も店内の様々は雰囲気から感じることもできるかもしれません。
これらを考えた上で、「ネーミング」を考えてみてください。

メニュー

「特製ハンバーグ・目玉焼き乗せ」

「熱々・ジューシーハンバーグデミグラスソースかけ」
どちらが美味しそうですか?
イメージを膨らませて「食べたくなる」メニューはどちらでしょうか。

①「嗅覚」に訴える言葉
あなたの提供する逸品が、「香り」に特徴があるならば、風味に響く言葉をチョイスしてみてください。
・だし薫る
・バジルソース
・ゴマ風味

②「聴覚」に訴える言葉
仕込みの際に聞こえてくる「音」、仕上げの時に発生する「響き」も、お客様の想像を膨らませてくれるレシピです。
・コトコト
・ぐつぐつ
・カラッと

③「触覚」に訴える言葉
目の前に運ばれてきた料理を、実際に口に運ぶ時の感覚を表現します。
・サクサク
・しっとり
・滑らか
・ひんやり
・とろける

④「味覚」に訴える言葉
単純に、あまい・辛い・酸っぱい・しょっぱい・苦い、と表現してしまうと、逆効果になりがちです。ここでは一捻り欲しいとこです。
・sweet
・甘辛
・スパイシー
・ビター
・ほろにが
・すっきり
・濃厚

これら全てを盛り込んでしまうと、かえってゴチャゴチャになってしまいます、バランスを考えてお客様に伝わり易いように、尚且つお客様の「食べてみたい」を刺激できるメニューになるように考えてみてくださいね。


3,食べてもらいたいお客様をイメージする

忘れてはいけないポイントが、「実際にどんな人に食べてもらいたいか」です。

○○さんのための○○な商品、
○○さんのための○○メニューのような感じでになるかもしれません。
「五感に訴える」言葉も、作り手の発想に偏ってしまうと、お客様には伝わりにくいものです。

「せっかくだから、いろんな料理が食べたい!方向け当店人気上位10品勢ぞろいコース」とか。
お肉をがっつり食べたい方向け「肉尽くしコース」
友だち同士でゆっくり楽しみたい方向け「ゆったりトークde飲み放題3時間コース」
などにするだけで、すごく分かりやすくなります。

 

4,「お得感」を魅せる演出

ポイント

皆さんのお店で、「セットメニュー」の用意はありますか?
「ランチセット」「サラダセット」「デザートセット」「晩酌セット」「アフタヌーンティーセット」「ほろ酔いセット」「満腹セット」・・・

このセットメニュー、魅せ方をちょっと工夫するだけで、「お得感」の演出ができます。

簡単なことなのです、メニューに「ちょっと1文挿すだけ」です。
客単価アップ

【晩酌セット980円】
飲み物1杯・料理2品で「980円」
確かにお得だと思うのですが、「お得感」が伝わりにくい?

【晩酌セット980円】
飲み物1杯500円・1皿350円のお料理2皿700円
通常1,200円が「980円」

普段、お店で出している「セットメニュー」が、具体的にどれくらいお得なのかを「金額」でお客様に確認していただくと・・・

同じものを提供したとしても、不思議なことに
「あ、1,200円のが980円でしょ? 」
とこの表記のほうが分かりやすく、ダイレクトに「お得感」が伝わります。

なので、「セット」とさらっと書くよりここに単品金額をかませるだけで、
よりセットのお得感が伝わります。

お客様に「お得感」を感じていただいて、お店のファンになっていただく。
それが、お店の売上に繋がり、長きにわたってお客様にサービスをお出しできるお店に繋がります。

 

グランドオープンしたからには、30年は続けてもらいます
自分の子供達と酒を酌み交わすお店創りをお手伝い
繁盛店開業支援マイスター、横浜の行政書士丸山