【ウィズコロナ|「テイクアウト」と「道路」使用に活路を見いだせ】

道路使用
コロナ対策として、テイクアウトやデリバリーをやっているお店は多いと思います。
ところで、路面店のオーナー様お店の前の道路にテーブルを置いてみませんか?

店の前の道路に「テーブル」を設置する!?

東京・横浜で桜の開花宣言がでるなど、春はもう目の前ですね。
新型コロナウィルスの影響で大打撃を受けてしまっている飲食業界ですが、出口が分からないからと言って、何もせずに行政の支援金・協力金をあてにしている訳にもいきません。
そんな中でも早くから「テイクアウト」や「デリバリー」に取り組まれてきたお店は少しづつでも結果が出てきているのではないでしょうか?

・朝ラーメンを始めたら、早朝からお客様が行列をなして来店してくれるまでになった。「チャーシューテイクアウト」売上も好調!
・テイクアウトのお客様向けに「リピート注文がお得です」とクーポンを同封したら、売上が倍増
・店内に来て下さる常連さんに「お店の味をご自宅で!2次会盛り合わせセット」の販売を始めたら、テイクアウトの注文が増えた
・思い切って「テイクアウト専門店」に業態変更をしたところ、人件費がさがり、利益率が上がった

「テイクアウト」を始めた店全てが上手くいっているわけではありませんが、アイデアを絞りだし生き残りをかけてオーナー様が必死に考えている1年でしょう。

ところで、お店の前の「道路」、使えたら良いなと考えたことはありませんか?

 

飲食店が店の前の道路にテーブルを置ける?

路面店にはそれなりのメリット・デメリットはありますが、店の前の道路にテーブルを置けたら・・・
密を避けろと言われているこのご時世、ようやく春めいて暖かくなってきた、4人掛けが2テーブル、1テーブル2人組で2回転でも良い。
それだけでも、いくらかの売上の助けになる。そんなことを考えてみたことはありませんか?

昨年の6月に発表された国交省の
「新型コロナウィルス感染症の影響に対応する為の沿道飲食店等の路上利用に伴う道路占用の取扱について」

この発表で、道路占用の許可基準が緩和されていました。そして、11月の発表で3月31日までの措置とされていたのですが、
更に令和3年9月30日まで延長されることとなりました。

ここには「国土交通省では、新型コロナウィルス感染症の影響を受ける飲食店等を支援する緊急措置として、地方公共団体と地域住民・団体等が一体となって取り組む沿道飲食店等の路上利用の占用許可基準を緩和することとしました。とあります。

この取組により、新型コロナウィルス感染症の影響を受ける飲食店等の皆様によるテイクアウトやテラス営業のための路上利用について、地方公共団体等が一括して占用許可の申請をしていただくと、道路占用許可基準が緩和されます」とあります。

ソーシャルディスタンスの為に店内の稼働席数を減らざるを得なかった飲食店に対して、「店の前のスペース」を使ってテラス席を作ったり、テイクアウト用のスペースとして利用してください、ということです。

更に、従来は道路を使ってのビジネスには利用料(占用料)がかかっていましたが、この費用は「施設付近の清掃等にご協力いただける場合は免除します」とあります。

店舗前面道路を使う為に必要なこと

では、どうすれば前面道路を使わせてもらうことができるのか?
「個別店舗ごとの申請はできません」とありますね。
つまり、お店の経営者が「うちの店の前の道路を使わせてくれ」と申請しても、それでは受付をしてもらえないと言うことです。

「お住いの地方公共団体等にご相談ください」とあります。
ここで言う「地方公共団体」とはどこなのか?
これは、東京であれば「都庁」、各県であれば「県庁」、道庁、府庁ということです。これら地方公共団体からの申請を待って道路占用許可の受付をしています。

地方公共団体からの道路占用申請は今月の末までの受付になっていますので、
「そんなことは知らなかった、うちでも店の前のスペースを有効利用したい」とお考えの方は、今すぐお店の前の道路について調べてみてください。

お店の前の道路が
区道(市道)の場合は、区や市の「土木管理課占用係」(横浜市はこちら)
都道の場合は、東京都建設局第2建設事務所管理課占用係
県道の場合は、各県の建設局土木部建設企画課(神奈川県はこちら)
国道の場合は、国土交通省東京国道事務所(東京都内の場合)、国土交通省〇〇県国道事務所(各県の場合)(国土交通省関東地方整備局・横浜国道事務所)
にそれぞれ問い合わせをしてみてください。

道路の占用許可については国土交通省のサイトにもあります。

道路の占用許可申請制度について

道路の占用の概要

道路上に電柱を設置する場合など、道路に一定の施設を設置し、継続して道路を使用することを「道路の占用」といいます。

この道路の占用は地上に施設を設置する場合だけでなく、電気・電話・ガス・上下水道などの管路を道路の地下に埋設する場合や、道路の上空に看板を突き出して設置する場合なども含まれます。

「道路の占用」をするためには、道路を管理している「道路管理者」の許可を受ける必要があります。(道路法第32条)国が管理している指定区間の国道については、当該国道を管理している国道事務所の「事務所若しくは出張所」から「道路占用許可申請書」の用紙を受けとり、必要事項を記入のうえ「出張所」に占用許可申請することになります。

また、道路管理者による道路の占用の許可のほかに、道路交通法の規定により所轄警察署長から「道路使用許可」を受ける必要もあります。
道路使用許可の対象となる行為は以下のとおりです。(道路交通法第77条)
・道路において工事若しくは作業をしようとする行為
・道路の石碑、広告板、アーチ等の工作物を設置する行為
・場所を移動しないで、道路に露天、屋台等を出そうとする行為
・道路において祭礼行事、ロケーション等をしようとする行為

飲食店が、道路にテーブルを出したり、テイクアウトスペースを作ったりという事は「露店、商品置き場その他これらに類する施設」として設置が許可されることになりますね。

オープンカフェ等について

路上にパラソルやテーブルを出して、オープンカフェ形式でのテラス席としての道路占用は許可が下りることは、基本的にはありませんでした。
これらが認めらたのは一部特例として「賑わい・交流の創出のための道路占用許可の特例」として認めらている程度です。
一定のエリアにおける市町村が「都市再生整備計画区域」として位置付けることによって食事施設や自転車駐車器具の占用許可基準が緩和される制度です。

今回の緩和措置は、
地方公共団体と地域飲食店とが一体となってコロナを乗り切る
という取組になっています。

コロナ禍における緊急緩和措置であるため、コロナが終息を迎えたのちはどのような措置になるのかは分かりません。
そのまま、テラス席等として継続利用ができるのか?
9月30日までとなっている期間の再延長があるのか?

が、まだまだ、出口の見えない新型コロナウィルスの影響が続きそうですコロナに負けずに行動していく必要があるでしょう。

まずは、やれることからやってみる、やれることは全てやる、という気持ちで行動してみませんか?

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繁盛店開業支援マイスター、横浜の行政書士丸山