【30年続く、繁盛店を目指して「限定」の大切さ】
大切なお客様だからこそ届けたい『限定』
前回、販促方法として「商品、サービス購入率を上げるために」を書きました。では、具体的には何をやれば良いのか?について見ていきましょう。
『限定する』
TVでも「○○○ネットたか○」さんが良くやってますね。
「今から30分だけ。」「今だけ」と、限定を強調していますね。
言われなくても、「限定」なんて基本中の基本でしょう、といわれる方は多いのではないでしょうか?
そうですね、「基本です」。ただ、「知っている」のと「実践している」とは大きな違いです。
お店で毎日の営業の中で実践していますか?
基本的なことは知っている、でも実践できていない方が多いのもまた現実です。
折角知っているのであれば、是非「実践」していただきたい。
こんな話があります。
とある洋菓子屋さん、
「プリン」は創業以来、徹底的にこだわりをもって1つ1つ丁寧に手作りしていました。
こだわりの手作りですから、大量生産はできません。
ここに、「限定性」があります。しかし、そんなこだわりを前面に打ち出すことなく「手作りプリン」とだけ表示をしていました。完売の日もあれば、残ってしまったり・・・なかなか思うようには売れてくれません。せっかくこだわりを持って、愛情をこめて作っているのにです。
ところが、
「創業以来、徹底的に手作りにこだわっています。1日に30個作るのが限界です」売切れ次第終了。
としただけで、連日売切れるなりました。
売り残りそうだから、「割引」としたこともありましたが、
「割引」などする必要もなく、「このプリンください」と言われるようになり、割引する事がなくなったので、お店の利益も増える様になりました。
「限定」
売上を上げる為に工夫したことは、「限定」この言葉を前面に押し出したたけです。新しい機械・設備を導入したわけでもなく、新しい商品を開発したわけでもありませんし、新しいサービスを始めたわけでもありません。
今、そこにある魅力的な商品を「魅力的に魅せる」工夫に「限定」性を使っただけです。
さて、この「限定」。
色々な使い方があります。
「数量的」「時間的」「場所的」「時期的」等々
これらを複合的に組み合わせて実践していくと、徐々に売上があがっていきます。
「数量限定」、これは一番馴染みがあるかもしれませんね。
○○個限定!
ただこれも、ちょっとしたコツがあって
個数は、「奇数」にした方がなんとなく「希少性」を感じやすいようです。
「6個限定」と「7個限定」と数が少ないのは、「6個」なんですけどなぜか「7個限定」の方が希少性を感じる?!「4個限定」「5個限定」はどうでしょう?
「時間的限定」、モーニングサービス、ハッピータイム、22時以降限定とかいろいろありますが、ここにも「割引」要素を入れるのではなく、この時間にしかない「アイテム」を用意するということです。
この「時間」でなければ、手にできないという「限定性」に価値を見出してもらうことにつなげます。
「場所的限定」、
複数店舗展開しているような場合は、「当店(○○)店限定」。
多店舗展開していなくても、実は「本店」とか「1号店」とかあると、そこにも「限定性」を感じさせることもできます(支店が無くても、2号店が無くてもです)。
「時期的限定」、
「冷やし中華始めました」は、夏の到来をつげますね。もうそんな季節が来たか、じゃあ、今日は冷やし中華と。
これは、「曜日限定」「○月限定」「季節限定」と設定できますし、掛け算をすると「夏真っ盛り、8月の日曜日限定」なんてこともできます。限定の幅は尖っている方が、お客様には価値を感じていただきやすいものです。
飲食店なら「テイクアウト限定」もありですよね。
あえて、店内では出さない味付けのものを「テイクアウト」用に用意する。
テイクアウト用ボリュームで、ご来店いただけなかった方にも喜んでいただく。
など、「限定」性は工夫次第でいくらでも可能性が広がって行きます。
そして、目に見える売上に貢献するだけではなく、「限定」性が高まって来ると
「いついつの何時に行かなければ」と、お客様の来店動機にもつながります。
また、メニューにあるから毎日用意はしているけど、今日の仕込みが無駄になった所謂フードロスが、削減される効果も期待できます。
1日平均3食注文の入る商品を週5日用意して、15食出るか出ないか。
月曜日限定15食として、その日だけで15食売り切るか。
どちらも15食分の売上はあがりますが、どちらが良いでしょうか?
さらに、「限定性」を加えることで、オペレーションの簡素化にも効果が見込めます。あれも仕込んで、これも仕込んで、あの皿が必要、このグラスも必要といったことも軽減され、洗い物にまでいい影響を及ぼします。
オペレーションが簡素化され、時間に余裕ができてくれば、お客様との接点も増えますから自然と会話も生まれ、お店のファンになっていただく機会も増えてきます。
「限定」が運んでくれる一番の恩恵は、
お客様との時間
ではないでしょうか。
グランドオープンしたからには、30年は続けてもらいます
自分の子供達を酒を酌み交わすお店創りをお手伝い
繁盛店開業支援マイスター、横浜の行政書士丸山